今年の6月
まだ若いオスの黒猫が 庭にやって来るようになった
「クロ」と名前をつけた
たしか、うしおを里子に出して間もなく 震災前の事
2か月程度のちっこい黒い子猫数匹を見かけたことがあった
生まれた時からの野良の仔らしく あっという間に藪の中に消えたのを憶えている
その時の子だとすれば、この若い黒猫は多分生後6ヵ月ぐらいか
夏の日
クロはとても狩りが上手
トカゲやら ねずみやらのしっぽが 口元からピロピロしているのをよく見かけた
おかげで、玄関あたりに巣くっていたネズミが一匹もいなくなった
ある時は 鶏小屋に入っていてドキッとさせられた
鶏を本気で襲う気はないようだったけど ちょっと心配になる
いくら狩りが上手でも、やっぱりお腹がすいているのかな…
鶏を食われては堪らないと、ご飯をあげるようになった
満腹なら 悪戯に鶏なんか襲わないだろう
クロは 人になつかない。 根っからの野良だ。
近づこうものなら シャーシャー吠えながら 一定の距離を持ってさっと離れていく
毎日ごはんをあげても それは変わらない
いつか触れるようになったら 去勢をしないと…
11月
子猫っぽかったクロも いつの間にか立派な大人のオス猫になってしまった
距離は縮まったものの 相変わらず触らせてはくれない シャーシャーも健在
クロのねぐらは 近くの塗装屋の倉庫らしい
よく からだにペンキを付けて歩いている 白だの緑だの 中毒にならなければ良いけど…
一度だけ、初めて手からささみを食べた おそるおそる
もうひといき 上手くいけば触らせてくれる様になるだろうか
12月
クロが足に怪我をしている パンパンに腫れた後ろ足を庇いながらやって来た
大きな外傷は見当たらない 小さな傷が二か所 血がにじんでいた
1週間程引きずっていた足は 大事に至らず快方に向かっていた様だった
ひとまず安心。やっぱり外の生活は過酷だ。
クロ、 家猫になれないだろうか
保護を考え始めた矢先、クロがごはんを半分以上も残した
肩で呼吸をしてる 体調が悪そうだ
無理やりにでも保護するべきだろうか 捕獲・病院は拷問にならないだろうか
体調が悪くても クロは触らせてはくれなかった
使いたくはないけど、とりあえず捕獲器を注文
翌日
用意した発泡スチロールの小屋の中には激しい吐瀉物
あたりを探す
玄関の縁の下で
冷たくなったクロを見つけた…
ごめんね クロ
まにあわなくて ごめんね。
うちの子だよ クロ
平成23年12月15日 クロ永眠 享年1歳
ハナちゃんの隣に眠る わたしが中途半端だから
うしおも クロも
私にかかわった外猫は 不幸になるんだろうか… 全ての猫が暖かいおうちで
眠れますように…
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| | 2011/12/23 08:07 | |